設立趣旨書



ホタルのふるさと瀬上沢は、横浜市の南部、円海山周辺緑地の北西に位置し、 オオタカやホタルをはじめ豊かな生態系と里山の原風景を残しています。 この周辺地域の発展は瀬上沢から始まったと言われています。 それをうかがわせる大きな住居跡を含む縄文遺跡・古代製鉄遺跡・古代の横穴墓群・江戸期の横堰・昭和の銃眼遺跡・160万年前の化学合成貝化石露頭などが、まとまって残されています。

これは、太古の昔からその子孫の人々によって伝えられてきた美しい自然とかけがえのない文化遺産です。 昭和40年代から開発計画が何度も浮上したにもかかわらず瀬上沢が残されてきたのは、 地元地権者の方々の、先祖代々から伝わってきた美しい自然や文化遺産を子や孫たちの世代に伝えていきたい、という崇高な思いがあったからです。

「特定非営利活動法人ホタルのふるさと瀬上沢基金」は、今まで瀬上沢を維持されてきた方々に感謝しつつ、 全ての人々が恩恵を受けている瀬上沢を、これからは大勢の人々に呼びかけて保全していくことを目的としています。

私たちは広く市民に呼びかけて、地元の方々に教えていただきながら、 里山の保全・田畑の復活・援農・地域文化の継承・文化遺産の研究保全・情報共有・土地の借上げや買上げなどの活動を行っていきます。

そして、地球規模で自然が破壊されてきたにもかかわらず、 代々の人々によって残されてきた瀬上沢の緑と自然のバランスの取れた姿を、 千年後の世代まで自信を持って引き渡していきたいと願っています。


平成20年7月12日
法人の名称  特定非営利活動法人ホタルのふるさと瀬上沢基金
設立代表者  角田 東一